当院のコロナウイルス感染症対策について
当院の新型事なウイルス感染症対策について説明します。尚、2024年4月より、政府が診療報酬上感染対策に対して予算を拠出しない事になったため感染対策は簡素化せざるを得なくなりました。申し訳ありませんが、ご理解下さい
①:来院された感染症疑いの患者さんはお車・建物外のプレハブ・院内の陰圧室のいずれかにて検査・診察を行います。
②:インフルエンザ・コロナ抗原検査 及び新型コロナウイルス核酸増幅検査(PCRと同等の検査精度)機器 ID NOWを導入しました。結果はおおよそ30分程度でわかります。
高感度①と書いているのが抗原検査測定装置、その隣がID-NOW(PCRとほぼ同程度の感度を持つ核酸増幅装置)です。
(ID-NOWはPCRと同等の検査感度を持ちますがPCR検査を強く希望する患者さんが一定数いらっしゃいます。その場合は当院、若しくは外注検査会社に検体を送付してPCR検査を行います。その場合結果判明まで4時間~2日程度かかる事があります)
③:院内には大型のHEPAフィルター空気清浄器を導入し院内を陰圧環境にしました。しかしながらこの空気清浄器の音が非常にうるさいです。ご迷惑をおかけしますがご了承ください。
いわゆる、「コロナ病室」「無菌室」にも使用されている陰圧式空気清浄機です。
室内の空気を取り入れ、HEPAフィルターで空気清浄を行い、半分は室内へ、半分は排気ダクトを通じて外に排出されます。これにより待合室が陰圧に保たれ、エアロゾルの滞留が少なくなります。理論的には、仮に待合室内でコロナ検査を行っても、他の人に感染する可能性はかなり低い事になります。
④:入り口に消毒液を設置しております。院内に入る際に手指消毒をお願いします。
カフェの様な黒板に「かぜ症状・体調不良のある方は院内に入らずにお電話をお願いします」と記載しています。
⑤:院内待合室で椅子を同じ方向に向ける事により、飛沫感染を防ぐ配置にしております。
この待合室は陰圧環境になっていますのでエアロゾルの飛散が極力抑えられている状況にあります。
⑥:支払い時の現金を受け渡す際に自動釣銭機を設置しました。現金を介した人から人への感染の可能性も少なくなると思われます。
自動釣銭機です。クレジットカード等、非接触タイプの決済も可能です。
またラインアカウントを持っていらっしゃる方は、当院よりラインで請求書を送り、そのURLにクレジットカード情報を入力する事で、全くどこにも触れずに決済可能となるシステム(STORES決済)を導入しております。
⑦:個室を4部屋用意しました。個室内で診察・検査を行います。
⑧:トイレの蛇口は自動給水とし、蛇口を触れる事による接触感染を防いでいます。
手洗い使用後はペーパータオルで濡れた手指を拭いてください。
⑨:診察室・受付・採血時にアクリル板で仕切る事により飛沫感染を防いでおります。また内視鏡時のエアロゾル感染を防ぐために、職員はPPE(感染防御着)を装着して検査しております。
⑩:本来であれば土足で院内入室する事が望まれますが、当院の床はそのような体制になっていないので、スリッパ消毒器を導入しました。5分程度でウイルスが不活化されます。もしどうしてもスリッパに対する抵抗感があるかたはお申し出ください。使い捨てのスリッパを用意します。
紫外線殺菌を行うスリッパ棚です。ご希望であれば使い捨てスリッパもありますのでお申し出ください。
その中で来院される患者さんにお願いです
①:マスク着用をお願いします。特に不織布マスクの着用をお願いします。もしウレタンマスクや布マスク着用で来られた場合は、不織布マスクをご購入頂く場合があります(10円)。マスク着用を拒否される場合は、院内感染を防止するために院内入室をお断りする事があります。
屋外で健康であればマスク着用は不要であるとの提言が政府からありましたが、そうであっても症状のある人を診察しする際に、不織布マスクをしない状態で診察を行い、当該患者さんがコロナウイルス感染症と診断された場合、対応した医療者が感染すると診療に支障が生じます。それを防ぐためにも不織布マスクの着用をお願いします。
②:発熱外来の際は、お電話でご連絡する事が多いです。受診される方・患者さんの携帯電話が、当院の電話番号(011-688-2525)が受信できるよう設定をお願いします(マナーモードや、着信拒否モードを解除しておいてください)。もし設定していなければ、コールバックしても当院スタッフが他の仕事をしている場合があり、電話のすれ違いが生じて1時間以上待つこともあります。
③:いつもと違う体調を感じられた方は受付時にご連絡ください。お電話または入り口横のインターホンでご連絡いただけると幸いです。
④:PCR検査が注目されますが、PCRと抗原検査結果が不一致な方の殆どは発症して日数が経過した事によって病原性を失い抗原陰性/PCR陽性となる、いわゆる「偽陽性」と思われます。よって発症後1-2日以上経過された方は抗原検査でPCRの代用とする事も問題ないと考えています。また抗原検査・PCR検査共に感度・特異度(正確性)は100%ではありません。よって陰性であっても感染を完全に否定できるわけではない事をご理解ください。
⑤:陰性証明書についてですが、「当院における検査で陰性であります」という診断書作成は可能です(2,200円かかります)。しかし「感染しておりません」と書くことは、検査の感度・得意度が100%ではない以上記載する事はできません。また陽性証明書(診断書)はお問い合わせください。料金2.200円かかりますが診断書を発行します。
⑥:新型コロナウイルス感染症疑い患者さんを診療する体制は整っておりますが、一度に診察できる人数には限りがあります。そのためお待たせすることがありますので繰り返しになりますが診療前にお電話での連絡をお願いします。連絡なしで発熱した患者さんが直接来院した場合、院内の立ち入りや診察をお断りする事があります。
⑧:第〇波が発生すると、診療の問い合わせが多数寄せられます。その時はマンパワーや駐車場の限界で1日に検査できる人数が限られており、診療をお断りしている状況です。大変申し訳ありません。ですが一方で予約となった方で、直前でのキャンセルや無断キャンセルをされる方がいらっしゃいます。恐らく手当たり次第に病院に電話をかけ、一番早く、かつ近くの病院を選択されていらっしゃると拝察しますが、こちらとしては沢山の診療申し込みを断っている中での土壇場のキャンセルですので、キャンセル待ちという事も出来ず、スタッフ一同とても心が痛んでおります。やむを得ない事情がある時以外は、安易なキャンセルは出来るだけ避けていただけると幸いです。
⑩:「ついでに家族も検査して欲しい」「ついでに○○の薬がほしい」(診断書が不要と最初にお知らせ頂いたにもかかわらず)「やっぱり診断書がほしい」という、診察後のご希望には、沢山の患者さんがいらっしゃる場合には対応が後回しになるため、結果的にかなりの時間(1~2時間)お待たせする事になります。「ついでに」「ちょっとだけ」と言いますがその要望に応えるためにカルテを作り直したり書き直したり、処方箋を1から作ったり、料金計算も1からやり直しになったり、薬局も調剤をやり直したりします。さらに時間がかかる事によって、次の予約枠の患者さんが来院されて駐車場が混む形になり、路上駐車が発生して近隣住民にご迷惑がかかることにもなります。「ついでに」「ちょっとだけ」というご希望はその患者さんにとっては「ちょっとだけ」なのかもしれませんが、それが5人~6人になると私達の仕事が「ちょっとだけ」ではなくなり、他の患者さんを待たせたり、地域住民の皆様にも迷惑がかかることをご理解ください。
⑪:第〇波が襲来した時は当院の許容範囲を超える診療申し込みが来ます。多くの患者さんが来た時は「今やらなければいつやるか?」と職員一同頑張ってきましたが、一部の患者さんの恫喝や無理な要求、予約なしで来院され、当方の余裕がない場合診療自体や医学的な適応のない検査をお断りすると激高する患者さんもいて、こちらの事情もご理解いただけずトラブルも経験する様になりました(ちなみに私が承継した後でのgoogle口コミ星一つは、全て発熱外来の患者さんです)。発熱外来には膨大な人員・時間・設備等の医療資源が必要とされ、さらにこういったトラブルも経験する事から、多くの医療機関がその負担に耐え切れず診察する事を制限しております(だから発熱難民が出現します)。当院はその中でも発熱難民を減らすよう、出来るだけ患者さんに応えようと頑張ってきましたが、上記の様なトラブルも経験する様になり、スタッフの肉体的・精神的負担も考えると限界も感じる様になってきました(職員の退職はなんとしても防がねばなりません)。その為苦汁の決断ではありますが、当院のキャパを超える患者さんや、無理な要求、過去にトラブルのあった患者さんの診療は優先順位を下げる事にしました。大変申し訳ありませんがご理解下さい。
⑫:以前第〇波が到来した時に、診療を早く行うためにお会計を簡素化し、「後日支払いに来てください」とした事がありました。しかしながらそうすると、約2割の方がお支払いに来ません(そしてそのほとんどの方が、遠方から来院されて1回のみの受診の方です)。催促のお電話を掛けると「その話は聞いていない」、「家まで集金に来い」とお話される方もいたり、電話も出なくなったり、ラインもブロックされたりします。とても悲しい事です。その為お会計はどんなに混んでいても当日に行う事にしました。ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください
⑬:発熱患者さんの中には重症化する(している)患者さんもいらっしゃいます。その際には入院搬入先病院を探すことになりますが、現在の札幌における緊急入院の手順は、医師が搬送先病院に電話をして搬送先病院の許可を得て搬送するシステムになっております。第〇波が来た時は搬入先病院も入院受け入れ困難な事があり、多数の搬送先病院を探すことになります。つまり搬送が必要な患者さんが出た場合、かなりの時間(1~2時間)を使う事になります。その為、予約時間にも関わらず診察が出来ず、遅れる事象も存在します。しかしながらその事情をご理解できない患者さんにとっては「予約時間なのに何故待たせるのだ?」と激高する患者さんもいらっしゃいます。私としては予約時間を守る事も大切ですが、より重症・より緊急性の高い患者さんへの迅速な診断・処置(これをトリアージと言います)の方が優先順位が高いと考えておりますので、どうぞご理解をお願いします。
尚、上記の事にご納得いただけない(理解できない、意味わかんない)とお考えになる方は、他の医療機関を受診されることをお勧めします(#7119にお電話すると紹介してくれます)。出来るだけ患者さんのご要望にお応えしたいと思いますが、マンパワーや駐車場の広さ、保険診療上の問題もあり、限界もあります。申し訳ありません。
以上、よろしくお願いします。
院長 伊澤 功